雨とまではゆかなかったけど、なんだかどんよりした土曜日だったね
よいこは良い週末をおすごしかい?
家元は土曜日は横浜へ
ちょいと縁あるベーリック・ホールへ
久しぶりに行ってきたよ
ベーリック・ホールは、昭和5年(1930年)
イギリス人貿易商 B.R.ベリック氏の邸宅として
設計された・・・とあるが
家元のじいやの父親が、
このベリックさんのビジネス・パートナー(丁稚)として
横浜でベリック商会という貿易会社を戦後も長いことやっていた
じいやの父親は、当時この家に幾度か訪れていたし
じいやもベリックさんとは面識があったから、なつかしいんだろうねぇ
2002年に建物が公開されるようになって以来、
おりにふれて寄りたがるのだ
なんといっても無料で入れるところがステキなベーリック・ホール
屋敷内は新築のモデルルームみたいにきれいだから
気持ちよく見学できるよ!
設計はアメリカ人建築家の J.H. モーガン
当時アメリカ西海岸で流行していた
スパニッシュ・スタイルを取り入れているんだって
なるほど、サイズと多様性ではだいぶこぢんまりしているものの
なんと〜なくあのカリフォルニアのハースト・キャッスルを思わせるぞ!
スパニッシュ・スタイルの玄関アーチ
エントランスには印象的な白黒のアールヌーヴォー調タイルが
わぁ〜お!
エントランス右手の壁ではこんな装飾がお客様を迎えてくれるよ!
さて・・・
入って右手の広いリビングルームでは、音楽会などができるらしい
この日は、屋敷の一部を利用して結婚式が行われていた
そんな風に、今も生きた建物として利用されている、
というところも親しみがもてていいね!
広間の裏側はパームルームと呼ばれるサンルームになっている
パームルームには
ライオンの口からジャーっと水が出る(たぶん)噴水が!
こういうの、温泉の大浴場でもよく見かけるよね
でもこの噴水、いったい何に使ってたんだろう?
パームルームっていうくらいだから、
もしかしてここはかつて温室みたいなところで
植物の水やりなんかしてたのかな?
それとも手水鉢?(まさか!)
水飲み場?(もっとまさか!)
ふつうに考えて風呂場?(ありえねぇ〜!)
ここで家元、
パームルームがかつてどんな風だったかを霊視・・・じゃない
妄想してみる
うぅ〜ん、こんな日差しのあかるい開放的な場所で
♪おそく起きた朝わぁ〜♪
一人のんびりと珈琲をいただきながら
読書にいそしむ・・・と、そこに・・・
チロチロチロチロチロチロ・・・
あぁ〜、噴水から水の流れる音がして
リラックスできるなぁ〜
そんなかんじだったんでしょうか?
リビングルームの反対側には、ちょっとした前室があり
奥が食堂になっている
食堂はこんなかんじ
奥が配膳室とキッチンだ!
この食器棚は作り付けで、
この家が建ったときからここにあるんだって
でもきれいに塗られていて新品同様だよ
先日の旧岩崎邸よりも歴史的にはずっと新しいベーリック・ホール
新しいというだけでなく、
横浜という土地柄とベリックさんの趣味が調和しつつ
ところどころに「和」の文化へのさりげない愛情表現がかんじられるよ
特にこの食堂には床の間をおもわせる風情の壁面デザインが・・・
なごむなぁ〜
昭和5年建築のこの邸宅に、
しかしベリックさん一家が住んでいたのは短い間だった
関東大震災の打撃に多くの外国人が横浜を後にした時も、
この地に留まったベリックさん
しかし戦争の足音が近づく頃、一家はカナダへ移住
ベリックさんは昭和27年(1952年)
72才で亡くなるまでカナダに住んだそうだ
昭和31年(1956年)ベリックさん宅は遺族によって
近所のセント・ジョセフ・インターナショナル・スクールを経営する
宗教法人カトリック・マリア会に寄贈され
セント・ジョセフの寄宿舎となるが、
そのセント・ジョセフ・インターナショナル・スクールは
平成12年(2000年)財政的な理由から廃校となった
幼稚園から高校まであった
セント・ジョセフ・インターナショナル・スクール、
卒業生には E.H. エリックさん&岡田眞澄さん兄弟や、
イサム・ノグチさんらが・・・
セント・ジョセフには、家元と同世代の
おともだちもたくさん通っていたので、
母校がなくなってみんなさびしいだろうなぁと
気の毒におもう
ベーリック・ホールという名前は、
セント・ジョセフの寄宿舎になった時
そう命名されたんだって
多い時は30名ほどのセント・ジョセフの小学生が
ベーリック・ホールで生活していたんだよ
にぎやかだっただろうね〜!
ありし日の St. Joseph International School
セント・ジョセフが廃校となり、
学校の校舎はすべて解体され、不動産は売却され
なつかしい建物がみんな取り壊された跡地は
マンションになってしまった・・・
しかしベーリック・ホールは、
横浜市が建物を「横浜市歴史的建造物」として認定
元町公園の拡大事業の一環として敷地を買い取り
また建物はマリア会から横浜市へ寄贈され、
本格的復元作業がなされて、平成14年(2002年)7月
めでたく一般公開されるようになった
セント・ジョセフの建物が一切残っていないのは
とても残念だけど、このベーリックホールだけでも、
取り壊されず残ってよかったなぁ
その上きれいに復元され、
今こうしてよいこが自由に見学できるようになって
ほんとうによかった
明日は一家のプライベートルームがある2階部分をご紹介するよ
おたのしみにね!
ベーリック・ホール
横浜市中区山手町72番地(元町公園内) TEL: 045-663-5685
開館時間9:30~17:00(7月、8月は18:00まで)
休館日 第2水曜日(祝日の場合はその翌日)年末年始(12月29日~1月3日)
入場料金無料
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ベーリック・ホール @ 財団法人 横浜市緑の協会
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セント・ジョセフ・インターナショナル・カレッジ @ Wikipedia